「のどのつかえ・違和感」とは

食事は問題なく飲み込めるのに、のどの奥に何かが詰まっているような、引っかかる感じや異物感が生じる状態です。 「のどに梅の種や球が詰まっているよう」と例えられることも多く、気になりだすと不安になりやすい症状です。

原因

主に以下の3つの原因が考えられます。

  1. 胃や食道の異常(胃酸の逆流) 最も多いのが、胃酸が食道やのどの近くまで逆流し、粘膜を刺激して違和感を起こす「逆流性食道炎」や、目立つ炎症が見られなくても逆流症状が起こる「非びらん性胃食道逆流症(NERD)」です。
  2. のど・食道のその他の疾患 カビの一種による「カンジダ性食道炎」や、食道の筋肉がうまく動かなくなる「食道アカラシア」、アレルギーが関与する「好酸球性食道炎」、そしてまれに「食道がん」などの疾患があります。
  3. ストレス(ヒステリー球) 体に物理的な異常がないにもかかわらず、ストレスや自律神経の乱れからくるのどの筋肉のこわばりによって起こる「ヒステリー球(咽喉頭異常感症)」もあります。

症状

のどのつかえ感に加えて、次のような症状が現れることがあります。

  • 食べ物や唾液が飲み込みにくい
  • 胸やけや胃もたれ、酸っぱい液体が上がってくる(呑酸)
  • 声のかすれ、喉のチクチクした痛み

治療

のどの違和感の治療は、原因を特定することから始まります。

【当院ならではの診療アプローチ】 当院では、のどの違和感がある患者さんに対し、まずは体に優しい**「腹部超音波(エコー)検査」を行い、胃の拡張や胃酸逆流の疑いがないかを丁寧に調べます。胃酸の逆流が原因と疑われる場合は、胃から食道への逆流の仕組みを図に描いて分かりやすく説明**し、十分にご納得いただいた上で胃カメラ(上部内視鏡)検査を行います。

当院の胃カメラは、特殊な青い光を当てることで、一見正常に見える粘膜に隠れた微小な**「食道前がん病変(がん化する手前の状態)」まで発見できる画像強調システム「BLI」**を導入しています。 逆流性食道炎などであれば、胃酸を抑えるお薬の内服や生活習慣の改善をご提案します。ストレスによる「ヒステリー球」と判明した場合には、漢方薬(半夏厚朴湯など)を用いて喉の緊張をやわらげることも有効です。

予防のために

日常のちょっとした工夫で、胃酸の逆流やのどの違和感を和らげることができます。

  • 食事の改善:油っこいもの、甘いもの、辛いなどの刺激物、アルコールは控えめにします。暴飲暴食を避け、腹八分目を心がけましょう。
  • 姿勢と生活:食後すぐに横になると逆流しやすくなるため、2時間は横になるのを避けます。また、こまめな水分補給や深呼吸でストレスを和らげることも大切です。

この記事の執筆者・監修者

なかがわら胃腸科クリニック 院長:中川原 寿俊

■ 保有資格・所属学会

  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本内視鏡学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器外科学会専門医

■ 略歴

  • 1994年 富山大学医学部卒業。金沢大学第二外科(現 消化器・腫瘍・再生外科)入局
  • 国立病院機構福井病院、金沢大学がん局所制御学助教、金沢大学附属病院地域医療連携室長などを歴任
  • 2016年 石川県金沢市にて「なかがわら胃腸科クリニック」開業

【院長メッセージ】 「のどの違和感くらいで…」と一人で我慢する必要はありません。お体のわずかな変化に気づいた段階で、どうぞお気軽にご相談ください。安心の検査と分かりやすい説明でサポートいたします。

参考文献

  • 日本消化器病学会「胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン」
  • 日本消化器内視鏡学会「内視鏡診療ガイドライン」
  • オリンパス おなかの健康ドットコム「のどのつかえ・違和感」