胃もたれとは

胃もたれとは、食後やお腹が空いたときに「胃が重苦しい」「食べたものがいつまでも胃に残っている感じがする」といった不快感を抱く状態です。 「食べ過ぎのせいかな」と市販薬で様子を見ることが多い症状ですが、一時的な不調だけでなく治療が必要な病気が隠れていることがあります。

原因

胃もたれの原因は、主に以下の3つに分類されます。

  1. 胃の動きの低下(機能の乱れ) 加齢やストレス、生活習慣の乱れによって胃の排出機能が低下し、食べたものが十二指腸へスムーズに送られなくなることで起こります。粘膜に異常が見られない「機能性ディスペプシア(FD)」もこれに含まれます。
  2. 胃・食道・十二指腸の疾患 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、そして「胃がん」などの病気が原因で胃の消化・排出運動が妨げられるケースです。
  3. 胃以外の臓器の疾患(膵臓や大腸など) 「膵臓がん」や「大腸がん・大腸腫瘍」によって腸の流れが滞り、巡り巡って胃からの排出が妨げられて胃もたれが起こることがあります。

症状

胃もたれに伴い、以下のような不快な症状が現れます。

  • 食後の胃の重苦しさ、不快感
  • 胃が張ったような膨満感
  • 少量で満腹になる早期飽満感
  • 胸やけ、ゲップ、食欲不振

【注意したい2つのサイン】 当院では、患者さんに以下の見逃してはいけないサインをお伝えしています。

  • 「胃薬を飲んで一旦良くなっても、しばらくするとまた症状が出る」
  • 「胃薬を飲んでもすっきりせず、症状が完全には良くならない」

これらは胃の不快感の陰に大きな病気が潜んでいる可能性があるため注意が必要です。

診断

まず体に優しい検査で「原因を正確に特定すること」から始まります。

【当院ならではの診療アプローチ】 なかがわら胃腸科クリニックでは、「胃もたれ=食べ過ぎ」と決めつけず、まずは体に負担のない**「腹部超音波(エコー)検査」**を速やかに行っています。

当院の臨床経験においても、腹部エコー検査によって胃の壁の肥厚から進行胃がんが見つかった方や、膵臓の腫瘤(膵臓がん)が発見された方がいらっしゃいます。さらに、腹部エコー検査で大腸の腫瘍を発見し、大腸の詰まりが原因で食後の食べ物が十二指腸へ流れにくくなり胃もたれが起きていたケースもありました。

当院ではエコー検査や必要に応じた胃カメラ・大腸カメラ検査を通じ、原因を正確に診断します。機能性の問題であれば胃の動きを助けるお薬や胃酸を抑えるお薬を処方し、丁寧で分かりやすい説明で改善へ導きます。

予防のために

日常生活の工夫で胃への負担を和らげることができます。

  • 食生活の見直し:油っこい食事や過度のアルコールを控え、腹八分目を心がけましょう。
  • 食後の過ごし方:食後すぐに横になると排状が滞るため、2時間程度は体を起こしておきましょう。
  • ストレスのケア:自律神経の乱れは胃の動きを抑えてしまうため、十分な睡眠とリラックスを意識しましょう。

◎院長ブログの監修情報

監修・執筆 医師紹介 なかがわら胃腸科クリニック 院長:中川原 寿俊

■ 保有資格・所属学会

  • 日本外科学会認定専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医

■ 学歴・職歴

  • 1994年3月 富山大学医学部 卒業
  • 1994年4月 金沢大学第二外科 入局
  • 2000年4月 高岡市民病院 勤務
  • 2002年4月 国立病院機構福井病院 勤務
  • 2005年4月 金沢大学がん局所制御学助教 に就任
  • 2014年10月 金沢大学付属病院肝胆膵移植外科臨床准教授 に就任
  • 2014年10月 金沢大学付属病院地域医療連携室長 に就任
  • 2016年4月 医療法人社団 なかがわら胃腸科クリニック 開業

参考文献

  • 日本消化器病学会「機能性ディスペプシア(FD)診療ガイドライン」
  • 日本消化器内視鏡学会「内視鏡診療ガイドライン」
  • 厚生労働省「医療広告ガイドライン」