こんにちは、なかがわら胃腸科クリニックの中川原です。
健康診断の結果が届き、「便潜血(べんせんけつ)陽性」という文字を見て、ドキッとしたり、不安を感じたりしていませんか? あるいは「陰性だったから、今年も大丈夫」と、安心している方も多いかもしれません。
しかし、胃腸科の専門医として、数多くの患者さんと向き合ってきた経験から、皆さんにどうしてもお伝えしたい「大切な事実」があります。
【こんな症状に当てはまりませんか?】
- **便潜血検査で「陽性」**と言われた
- お腹の痛みが続いているが、我慢できる程度だ
- 便に血が混じっている(または「いつもの痔だ」と思っている)
- 40歳を過ぎたが、一度も大腸カメラを受けたことがない
- 血縁者に大腸がんになった人がいる
1. 「便潜血陽性=がん」ではありません。でも、放置は禁物 です
まずお伝えしたいのは、便潜血検査で陽性(血液が混じっている)と判定されても、実際にがんが見つかるのは陽性者の1%未満と言われていることです。多くは痔や、良性のポリープからの出血です。
「なんだ、じゃあ大丈夫か」と思うかもしれませんが、ここが落とし穴です。大腸がんは、早期発見・早期治療を行えば、完治する可能性が非常に高いがんです。陽性という結果は、あなたの体が「一度、中を詳しく見てみて」と出しているサインなのです。
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2.「陰性だから安心」と言い切れない現実
実は、ここが最も皆さんに知っていただきたいポイントです。一般的な住民検診や職場検診で行われる「便潜血検査」は、簡便で優れた検査ですが、すべての癌を完璧に発見できるわけではありません。
私のクリニックでも、このような患者さんがいらっしゃいました。 **数年来、毎年欠かさず検診を受けていて、結果はいつも「陰性」だった方です。**しかし、お腹の痛みが続くため当院で大腸カメラを行ったところ、残念ながら大腸がんが見つかりました。
医学的なデータでも、大腸がんの患者さんのうち約8%前後は、便潜血検査で「陰性(異常なし)」と出てしまう可能性が報告されています。特に、出血の少ない初期の「ステージ I」のがんでは、約30%以上が見逃される(陰性となる)こともあるのです。
また、「昔から痔があるから、この血も痔のせいだろう」と思い込んでいた患者さんもいらっしゃいました。なかなか治らないために検査をお勧めしたところ、やはり大腸にがんが見つかりました。「痔だと思い込まず、早めに受診すること」が、何よりも命を守ることに直結します。
3.40歳は「大腸のメンテナンス」を始めるベストタイミング
世界的な傾向として、50歳未満の「若年性大腸がん」が増加しており、検査開始を早めるべきだという議論がなされています。実際に、40代前半で進行性ポリープやがんが見つかるケースは珍しくありません。
大腸カメラ(内視鏡検査)は、単にがんを見つけるだけの検査ではありません。「がんの芽」であるポリープをその場で切除できる、唯一の「予防」ができる検査なのです。
ある報告では、大腸カメラを受けることで、大腸がんになるリスクを83%低下させ、死亡率を89%低下させることができるとされています。
「カメラは痛そう、苦しそう」というイメージがあるかもしれません。しかし、当院では最新の技術や鎮静剤などを活用し、できる限り患者さんの負担が少なくなるよう工夫しています。
結論:あなたとご家族の未来のために
大腸がんは、早期に見つければ決して怖い病気ではありません。「便潜血陽性」と言われた方はもちろん、40歳という節目を迎えた方、お腹の症状が気になる方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。
「あの時、検査を受けておいてよかった」
そう言って笑顔で帰られる患者さんを一人でも増やすことが、私の願いです。金沢市や内灘町の皆様の健康を、専門医としてしっかりと守っていきたいと考えています。
不安なこと、分からないことがあれば、いつでもお気軽にお声がけくださいね。
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